1月11日(月・祝)  

16:00〜 / 17:30〜 2回上映    会場:
PLANET+1 


藤原章 Presents ・ 宮川ひろみ特集

「ダンプねえちゃんとホルモン大王」監督藤原章が選んだ
ダンプねえちゃんこと宮川ひろみが出演する作品を上映します。


「虚 空」 監督 久保直樹 42分


■出演:山本剛史 おぞねせいこ 原田光規 宮川ひろみ 
足立智充 石井風花 山本竜二

■スタッフ
監督:久保直樹 脚本:根本ノンジ 製作:杉本裕美 
撮影:北島元朗 照明:高田 賢
録音:臼井 勝 美術・助監督:大谷清英

■ストーリー
何か撮りたいのに何も撮るものが無い
伝説の映画監督Dが撮る空っぽな映画

Dは高校時代に製作した自主映画で当時、時の人となった伝説の映画監督だった。しかし、その「映画」1本を残して消息不明となっていた。そのDが30歳を目前に再び映画を撮ることに。スタッフ・キャストは全てネット募集。その「映画」にはシナリオは存在せずDの思いつきで撮影が続けられる。Dには撮りたい、撮らなくてはならないという焦燥感はあるが、実はこの何十年自分が何を表現したいのか?空っぽだったのだ。


■コメント(藤原さん)
ぼくの旧作「ラッパー慕情」で宮川ひろみさんはトモコという、掴みどころのない人物を演じてもらいました。これは実際にモデルとなった女の子がおりまして…本人に気づかれぬようスパイみたいに取材してたのです。20歳くらいの美容師見習いですけど(不潔)な印象を受けました。それを基に半分こちらでキャラクターの設定をし、残りは宮川さんにお任せしました。そうやって出来上がったトモコを、ゆうばりファンタスティック映画祭で観た久保直樹監督が気に入にり、「虚空」で宮川さんをキャスティングされたそうです。
「ラッパー慕情」もそうですが、「虚空」は、<何かやりたいけど、何をすればいいか見つからない>人たちの物語。そんな鬱屈した溜まり場にポーンと放り込まれたのが宮川さんの役どころです。ちょっと世間からズレており、その他の登場人物と、どのくらい距離をとるかでリアルにもコミカルにも見えてしまう…とても微妙な立ち場に感じました。
役が無防備な人なので、ときどきスカートの下のパンツを曝してしまいます。そのパンツのゴムが、ぼくにはビヨ〜ンと伸びてるように見えてリアルでした。実際は伸びてないかもしれませんが、宮川さんの演技で伸びてるように思えたのかもしれません。

「虚空」ではギスギスした閉鎖的な人間関係が展開されます。そんな中にあって宮川さんのパンツの緩み具合は、(みんな楽しく本音で生きようよ!)と代弁している気がしました。

 

 

 

 

 

 


「お誕生日なのにひまだな」 監督 リュウスケ 6分

■音楽:佐治なりひで 撮影:ミヤガワヒロミ 出演:宮川ひろみ

■出演者 宮川ひろみ

■ストーリー
誕生日だった。
朝起きたら何も予定がなかった。
ダラダラ一日が終わっていく・・・・。
ひまだな。 


■コメント(藤原)
ぜんぜん知らない人が映ってるので驚きます。


「大 拳 銃」 監督 大畑創  31分・16m作品(DV上映)


■出演:小野孝弘 岡部尚 宮川ひろみ 三宅和樹 杉江義浩
■製作/名倉愛 三島裕二 撮影/梶田豊土 美術/伊藤淳

■ストーリー
経済的に困窮していた鉄工所経営者の縣郁夫は、裏社会の人間から拳銃の密造を依頼された。暴発などの失敗を繰り返しながらも、弟の聡とともに密造を進める中で、次第に「銃を造ること」自体にのめり込んでゆく郁夫…。自らの手で「何か」を造り出してしまうこと。それは幸運を呼ぶのか? 不幸を呼ぶのか? 手が! 頭が!! 胸部が!!! 木っ端微塵にハジけ飛ぶ!!!!ひとつの「確信」を得ることの出来た男が繰り広げる、短編自主アクションノワール映画。



■コメント(藤原)
ぼくの前作「ヒミコさん」で主人公のヒミコさんを演じてもらいました。これもまた、つかみ所のない役。でも理解できないからこそ創ります。そうやって出来上がったヒミコさんを、公開時に観た大畑創監督が気に入にり、「大拳銃」でキャスティングされたそうです。その理由を未だ大畑監督に聞いてませんが…。
「大拳銃」は「ヒミコさん」とうって変わりシリアスなタッチ。この物語で宮川さんは大変な目に遭います。もし、この役を知らない人が演じていたら席を立ち上がって悲鳴を上げたかもしれません。宮川さんは役によってイメージを変えてくるから、演じてる人物が実在してる気持ちにさせてくれます。これはとてもありがたいことで、撮影時や、仕上げの時に集中できます。完成した後も、あの人どうしてるだろう?って気にさせられるのは大事なことです。「大拳銃」で演じた奥さんも、これから食事や用便が大変だろうな〜って心配です。